採用ノウハウ

〈外国人採用の鉄則〉特定技能・国内人材を採用する前にこれを知っておきましょう

過去に日本に数年以上住んだことのある「特定技能・国内人材」。その中には日本語力の高い人材も多く、日本の仕事文化や日本人の考え方などへの理解も深いため、さまざまな産業分野で活躍しています。ただし、特定技能・国内人材には供給人数に限りがあるのと、彼らを採用する前に心づもりとして知っておかなければならないあるポイントがあります。

◆このページの内容

日本語力が高く日本の仕事文化にも理解が深い

特定技能の国内人材(もともと日本に住んでいる外国人材)は技能実習や留学で日本に数年間住んだことのある人たちが中心です。中には日本語力が高い人もたくさんいます。

特定技能外国人の間では外食産業や飲食料品製造業の仕事が特に人気ですが、外食産業の方でも接客を伴う仕事に日本語力の高い人材を求めていますので、相思相愛の関係の中で、外食産業などを中心に特定技能・国内人材が重宝されてきました。

日本に数年間住んだ外国人材には日本語力が高い人が多いうえ、日本の仕事文化や日本人の考え方への理解も深いため、日本に来て間もない外国人材たちと日本人従業員との間をつなぐ緩衝材や接着剤のような役割も果たしてくれます。

このため、特定技能・国内人材は外食産業以外でもさまざまな分野で重宝され、活躍しています。

外国人材の就労先として不人気の分野でも、技能実習の3~5年の間に職場に順応し、職場から頼りにされ、自分も職場に愛着を感じ、特定技能に移行してからも職場に残ってくれる人材はたくさんいます。こうした人材の中には、後輩の外国人材の指導にも当たるリーダー的な存在としてその企業を支えている人材も多いです。

ただし、供給に限りがある

特定技能・国内人材の中で留学生は基本的には技人国(技能・人文知識・国際業務)の仕事に就職したがり、その仕事に就けなかった人が特定技能に回るという傾向があります。これ以外の特定技能・国内人材の主な供給源は、技能実習を修了して特定技能に移行する際に旧職場を離れて他社に転職するケースや、もともと特定技能で働いていた人が別の会社に転職するケースです。

これらの特定技能・国内人材の供給人数には限りがあり、増え続ける需要(求人)に対応するため、海外に住んでいる人材(特定技能・海外人材)を日本に呼び寄せるケースが増えています。

海外人材の中にも元技能実習生はいますので、日本語力や日本への理解の深さという点で国内人材と同じ役割を果たしてくれます。これらの人材も特定技能・国内人材に準じる人材と考えてよいでしょう。

特定技能・国内人材を採用する前にこれを知っておこう

全体的に日本語力が高く、日本人の考え方や日本の仕事文化への理解も深いため、あらゆる職場で重宝されている特定技能・国内人材ですが、供給人数に限りがあるということ以外に、意外なデメリットがあります

それは、特定技能・国内人材には海外人材と比べて早期離職者が多いということです。

筆者がこれまで各地の登録支援機関や人材紹介会社の多数の関係者に取材したところ、皆、「特定技能の国内転職組は一つの職場に定着しにくい」と口をそろえて言います。

考えてみれば、特定技能・国内人材の転職者は日本国内の他社をやめて転職してきたわけですから、転職そのものへの心理的ハードルが転職未経験者より低い人が多い可能性があります。実際、転職先を探すのに使った求人サイトを転職後も習慣で引き続きチェックし、職場で嫌なことがあったときによい良い条件の仕事が新たに見つかれば、またそちらに移る、といったケースがよくあるとのことです。

また、留学生から特定技能になった人の多くは本来は技人国の仕事に就きたかったので、技人国の仕事に就職できれば転職していく可能性があります。

特定技能か技能実習かを検討する場合、特定技能・国内人材はこのように比較的転職しやすいというリスクを頭に入れておく必要があります。この点、技能実習生は大半が3年間働いてくれるので、安定性がありますし、特定技能・海外人材のうち初めて来日する人たちも比較的定着率が高いと言われています。

特定技能・海外人材のうち初めて来日する人たちは送出機関等で半年以上日本語を勉強してきます。送出機関等によっては、入国後もこれらの人材とSNSでつながって助言や悩み相談を続け、長期定着をサポートしてくれる場合があります。もちろん良い登録支援機関であれば、その機関も定着をサポートします。こうした要因もあって、特定技能・国内人材より定着率が高くなっています。

特定技能・国内人材の採用を計画している場合、海外人材と比べて長期定着が難しいという点を頭に置いたうえで、応募者の過去の転職歴や転職理由を面接などで十分に把握してから人選するようにしましょう。

まとめ

このページのまとめ

・特定技能・国内人材は過去に日本に数年以上住んだことのある人たちが中心です。彼らは全体的に日本語力が高く、日本の仕事文化や日本人の考え方などへの理解も深いため、日本での仕事歴が浅い外国人材と日本人との間をつなぐ緩衝材や接着剤の役割もできる貴重な存在です。このため、さまざまな産業分野で活躍しています。

・ただし、特定技能・国内人材の供給人数には限りがあるため、海外に住んでいる特定技能・海外人材人を採用するケースが増えています。

・特定技能・国内人材には、人数に限りがあるということ以外にも意外なデメリットがあります。それは、特定技能・国内人材には早期離職者が多いということです。

特定技能・国内人材を採用する場合はその点に留意し、過去の転職歴や転職理由などを十分に把握したうえで人選を行なってください。

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